抄録
本研究では気象官署,アメダス,解析雨量さらに区内観測などの観測データを用いて過去と現在の一定期間における極端降水頻度を算出し,その変化率を求めた.さらにヨーロッパ全域を対象とした研究で指摘された,極端降水頻度の変化率がClausius-Clapeyron式,約7%°C-1に類似するという仮説が日本でも成り立つのかを調べるため,観測データに戻づく極端降水の変化率とClausius-Clapeyron式で表される変化率を比較し,データや年代,地域を変えて様々な解析を行った.その結果,観測の極端降水頻度の変化率がに類似する結果が多く確認された一方で,2倍の14%°C-1を超える結果も一部確認された.