抄録
我々は,「最近,強い雨がよく降るようになった」という感覚を持っている.本研究では,AMeDASデータとd4PDF(database for Policy Decision making for Future climate change)データを用いてそれを確認した.さらに,d4PDFデータを用いて,いわゆる「日本の年降水量」を算定し,それが1,900mm程度であるという結果を得た.また最近60年,それが増加していることがわかった.最後に,d4PDFデータ全部を使ってノンパラメトリック的に求めた100年確率1時間降水量と,各メンバのそれを比較した.一つのメンバのデータだけを使って求めた100年確率1時間降水量は,大きなバイアスを持っている可能性があることがわかった.