抄録
貯水池において大出水が発生することにより,どの程度底層水が交換されているかを評価することができる概念モデルの作成を行った.概念モデルの検証には3次元数値計算モデルを利用し,その再現性の高さを示すことができた.3次元数値計算モデルによる解析において,河川出水の規模により密度界面の変位が限界振幅を超えることで鉛直混合形態が大きく変化し,底層水の交換率が増大することが分かった.1990年から2016年までの27年間における降雨パターンの解析を行った結果,総降雨量 50 mm以上の降雨パターンが2012年から2016年の5年間において,1990年から2011年の22年間に比較して約3倍の割合で発生しており,概念モデルにより底層水がより大きく交換されていたことが分かった.