土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第62巻
漏水中の管水路における水撃圧波形を利用した漏水位置と漏水量の推定
浅田 洋平木村 匡臣安瀬地 一作飯田 俊彰久保 成隆
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2018 年 74 巻 4 号 p. I_613-I_618

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抄録

 本論文では,分岐を含む管水路における圧力波の伝播特性を応用して,水撃作用による圧力波形から漏水位置と漏水量を推定する手法を提案し,漏水を模擬した実験管水路を用いて本手法の有効性を検証した.その結果,漏水位置の推定誤差は観測点から漏水部までの距離に対して0.2~1.1%,漏水量の推定誤差は2~17%と既往の研究よりも高い精度で推定することができ,本手法の有効性が示された.最後に,本研究の漏水検知手法を実際の塩ビ管に適用した場合の検出限界となる漏水孔の大きさを求めたところ,管径が大きくなるほど検出限界となる漏水孔の直径もほぼ比例して大きくなることが明らかになった.また漏水部の圧力が低圧の場合の方がより小さな漏水孔まで検出できることが示され,管径が大きくなるほどその傾向は大きくなった.

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© 2018 公益社団法人 土木学会
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