土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第62巻
UAV及び深層学習を用いた植生の自動判別による河道維持管理手法の開発
齋藤 正徳湧田 雄基市川 健天谷 香織那須野 新大石 哲也池内 幸司石川 雄章
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2018 年 74 巻 4 号 p. I_829-I_834

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抄録
 本研究では,成長速度が著しい河道内樹木の再繁茂の兆候を早期に把握することを目的に,樹高が約1m~20mのヤナギを対象に,UAVにより撮影した静止画から,深層学習の一つであるConvolutional Neural Networkを用い,ヤナギの有無の自動判別を実施した.静止画の目視判断から作成した植生データと比較して,ヤナギが自生している箇所においてヤナギと判別した割合が面積評価では約83%を示した.また,本数評価では,全56本のヤナギのうち54本がヤナギとしてカウントされ,ヤナギの見落としが少ない判別結果となった.さらに,樹高1m以上のヤナギの幼木の自動判別が可能であることが把握された.以上の判別結果を踏まえ,UAV写真測量による河川地形把握の作業フローと植生判別のフローとを連動させ,簡易にヤナギの繁茂の兆候や繁茂量を把握する河道維持管理手法を開発した.
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© 2018 公益社団法人 土木学会
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