2018 年 74 巻 5 号 p. I_1069-I_1074
中山間地域の洪水災害は,平成29年7月九州北部豪雨に見るように,最近の豪雨傾向による洪水流量の増大と相まって,大量の土砂・流木を含む山地洪水としての様相を呈している.従来,流木対策の多くは渓流砂防としてなされているが,今後,豪雨外力の増大化が見込まれる中,洪水流量の増加に伴って土砂・流木の流下範囲も本川河道に拡大することが予想され,河道内においても積極的に流木貯留施設を設けるべきである.こうした観点から本研究では,中山間河道に設置した流木の貯留施設について,施設機能の考え方とその効果評価を対象に,流木群の流動追跡に関する実用的な数値解析を提案して検討した.具体的には,熊本県白川水系黒川に設置された黒川貯木場を検討対象とし,その機能と有効性を評価し,今後の流木災害軽減に向けての知見を提示した.