2018 年 74 巻 5 号 p. I_613-I_618
河川で生じる水理現象の解明や予測において現地観測は重要であり,観測情報の精度と密度はそれらの結果に大きく影響するが,必要な観測密度に関しては有益な知見が少ない.
利根川上流部においてH28年 ALB計測結果を用いて地形の計測のデータ密度と解析格子のスケールが水位解析結果に及ぼす影響について検証し,利根川河道では平面二次元流解析に対して1点/100m2よりも細かくしても結果は変わらないことを示した.縦断的に密な計測が行われたH29年10月出水データから水面縦断形時間変化に対して必要な水位観測計の数について,また水位観測の空間密度と粗度係数や流量ハイドログラフ等同定値との関係について示す.