2019 年 75 巻 2 号 p. I_811-I_816
急傾斜水路で生じる高速流を減勢させる方法として階段状水路は利用されている.階段状水路の水工設計のためには,nonaerated skimming flowの水深,流速,乱流境界層の発達状態と空気混入開始断面までの流下距離を明らかにする必要がある.本研究では,階段状水路のnonaerated skimming flowの水深と乱流境界層の発達状態に対して解析的な検討を行った.運動量方程式に基づき,乱流境界層の発達を考慮した水面形状と乱流境界層厚の計算法を示した.また,エネルギー方程式に基づいてエネルギー消散厚と損失水頭との関係を示した.これらの解析的検討に対して実験を行い,解析方法が妥当であることを検証した.