土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第65巻
連行速度を用いた浮遊砂の解析法
原田 大輔江頭 進治
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2020 年 76 巻 2 号 p. I_1111-I_1116

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抄録

 浮遊砂の解析法として,成層密度流の連行速度を用いることが一つの可能性として考えられる.本研究は,連行速度に関する研究成果を浮遊砂の解析に適用する方法を提案し,提案した式を過去の浮遊砂に関する研究成果と比較した.また,その妥当性について検討するために微細土砂を用いた水理実験を行っている.その結果,連行係数は概ねリチャードソン数に依存することが確認されたものの,特に粒径が細かい場合には,粘着力が強く作用するために浮遊砂の浮上量が抑制されていた.そこで粘着力の影響を考慮する手法を提案した.修正リチャードソン数を用いることで連行速度を用いて浮遊砂の浮上量を評価できることが示され,本研究で提案する手法が微細土砂で構成される河床の浮遊砂の解析に適用可能であることが示された.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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