2020 年 76 巻 2 号 p. I_373-I_378
本研究では深層学習を用いた降水量ダウンスケーリングの特性を調査した.大気場データを入力,流域レベルの降水量を出力とし,深層学習手法としてCNNを用いた.ダウンスケーリングにおいて入力変数を抽出する等圧面や水平範囲,及び入力変数の組み合わせの違いによる降水量推定精度への影響評価を行い,特性について考察を行った.結果より,CNNによる降水量ダウンスケーリングの特徴として,物理的情報の入力を必要とするが精度が向上するとは限らず,精度が落ちる可能性もある.また,対象流域の大きさに対し水平方向に比較的広範囲の情報が精度向上に寄与するがその範囲は限定的である.加えて,入力変数が多いほど精度向上が期待できるとは限らないことが示された.以上より入力データの領域及び入力変数の選択が重要であることが明らかとなった.