2020 年 76 巻 2 号 p. I_535-I_540
災害時の状況把握において,夜間や雲のある状況でも遠隔からの広域観測が可能であるSAR衛星は,氾濫域の観測に有効であるとされる.既存のSAR衛星は観測機会が1日2回程度にとどまっているが,近年の技術革新により小型SAR衛星を用いた多衛星(コンステレーション)運用による高頻度観測の可能性が出てきた.そこで本研究では,氾濫域変動を捉えるための要求観測性能を示す目的で,Walker Constellationに基づいた多数小型SAR衛星配置を設計し,40機配置で約1時間間隔での観測が達成されることを求めた.そして,CaMa-Floodを用いて出力した1時間毎の氾濫原水深データと想定観測条件を組み合わせ,観測カバー率変動の解析を行うことで,観測の傾向や制約,有意性を示すことが可能となった.