2021 年 77 巻 1 号 p. 92-97
2015年に国土交通省は,氾濫が発生することを前提として社会全体で常にこれに備える水防災意識社会を再構築するという方針を示した.この方針に基づき,洪水監視のため安価かつ設置が容易な水位計(危機管理型水位計)の開発・設置や水位情報の提供システムの開発等が進められた.
愛知県では,洪水時の河川監視や住民避難の支援を目的とし,県が管理する中小河川に危機管理型水位計を設置し,2018年6月からインターネットで水位情報の提供を開始した.県市は新たな水位情報を防災減災に利用することが求められる.2019年9月,愛知県と蒲郡市は,蒲郡市を流れる落合川と西田川を対象とし,危機管理型水位計の水位情報の利用に係る検討に着手した.これらの検討を踏まえ,洪水時の河川監視における有用性,河川監視の強化策について述べる.