2021 年 77 巻 2 号 p. I_565-I_570
UAVの空撮写真から作成した3次元点群モデルを活用し,全断面魚道における機能評価手法の提案を行った.魚道の機能として重要な要素であるプール間落差について,現状の状況を短時間で把握し,魚類遡上の可能性を評価できた.全断面魚道内の多様な移動経路の確保に寄与するプール面積,各プールの水脈角度,水脈数,流入・流出プール数について,魚道内における遡上経路の多様性に関する評価ができた.本手法は,物理環境面から全断面魚道の機能評価を行うことができ,全断面魚道の魚類遡上のしやすさを簡易的に判断できると結論した.