土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第67巻
ため池の治水活用の潜在的効果と県別の洪水被害軽減の評価
池本 敦哉風間 聡吉田 武郎柳原 駿太峠 嘉哉
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2022 年 78 巻 2 号 p. I_265-I_270

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抄録

 ため池の潜在的な治水効果を把握するために,日本全国を対象に,ため池の最大貯水容量を貯める場合の洪水氾濫計算を行った.また,治水経済調査マニュアル(案)による年期待被害額を計算した.その結果,洪水氾濫による日本全体の被害額を1.0~3.0%程度軽減するポテンシャルをため池が有することが示唆された.年期待被害額軽減率の高い県は順に,香川県,兵庫県,奈良県,広島県,滋賀県であった.一方,関東地方のほとんどの県は,ため池の治水効果の低い可能性があることが示唆された.洪水流量の再現期間に応じて被害額軽減率が変化する県が見られ,再現期間に応じたため池の活用が示唆された.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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