2022 年 78 巻 2 号 p. I_631-I_636
与えられた跳水始端のフルード数とレイノルズ数のもと,流入射流の乱流境界層が未発達の場合(UD)・発達中の場合(PD)・十分に発達した場合(FD)の自由跳水を対象に,跳水の時間平均流速の分布を実験により明らかにした.跳水内部の主流は,FDの跳水のほうがPDとUDの跳水よりも短区間で拡がって,水面近くに上昇する.また,UD, PD, FDの場合の底面摩擦抵抗係数が示された.これらの実験的検討により,流入射流の乱流境界層の発達状態が自由跳水の流速特性におよぼす影響を明確にした.