2022 年 78 巻 2 号 p. I_805-I_810
実領域の都市における建物配置と建物内への浸水を考慮した都市氾濫の模型実験を行い,氾濫流の全体的な挙動といくつかの地点での水深の時間変化を計測した.この結果を検証データとして,3種類の数値解析モデル(非構造格子モデル,国交省モデル,集合的建物浸水モデル)による結果と比較した.非構造格子モデルでは道路に沿った流れと遅れ時間をもった建物内への浸水を定性的に再現することができたものの,計算速度や格子生成の効率を考慮すると実領域への適用は難しい.また新たに開発した集合的建物浸水モデルは,国交省モデルと比較して遅れ時間をもった建物内への浸水を再現でき,かつ国交省モデルと同一の解析格子を用いていることから計算効率にもすぐれたモデルであることがわかった.