2011 年 67 巻 5 号 p. 67_I_481-67_I_489
都市高速道路などでは,経路により料金を割り引く施策の検討が必要になるなど経路交通量の算出が必要な場面も多々ある.一方,広域を対象とした大規模道路網の交通量配分を行うには,多大な計算時間を要し,データ入力,結果表示のための作業量も膨大なものとなる.配分計算を何度も行う必要がある場合,何らかの計算の効率化は極めて重要である.ある程度の配分結果の精度を確保しつつ,計算費用を減らすための手法の一つにネットワーク集約化がある.本研究では,高速道路を含むネットワークの確率利用者均衡配分について,一般道路のみを通る経路を感度分析を用いて集約し,集約した一般道路の経路と高速道路を一部でも含む経路の間で配分を行う手法を提案し,仮想ネットワークを対象にその手法の計算時間の短縮・配分結果の有用性を検討する.