抄録
近年,透明性・説明責任の観点から,公共事業に関する経済効果や財政的負担等の統計データは国や地方自治体のHPを通じて公開され,行政主体以外でも入手しやすくなったものの,その一方で,各事業がどこで何をして,現場がどう変わったかといった基本的な特性を全国的におさえる事は依然として難しい.本研究では,カーナビ等,全国の地図更新の効率化につながるよう,道路管理者の発信する道路の変化情報を一元的に把握することを目的として,2000年以降ほとんどの地方自治体で公表されている「工事発注見通し情報」を対象に,Webマイニングに関する様々な技術を組み合わせて,該当工事を抽出し,位置や概要の情報をデータベース化する枠組みを構築するとともに,全国の自治体サイトから数万件レベルの情報を収集して,その妥当性を確認した.