抄録
ネットショッピングの市場規模は着実に拡大し,実スペースでの買い物行動を移行しつつある.このような流れは,買い物を目的とした都市の滞在者を奪っていくことで賑わいの低下に繋がることが問題視されている.そのために実スペースが受ける影響は大きいと考えられるが,その実態は十分に明らかにされていない.都市活性化の観点からは,ネットショッピングによる買い物行動の移行の実態を把握しておくことの意義は大きい.本研究では,まず(1)どのような人がネットショッピングを利用し,サイバースペースへと買い物行動を移行しているのかを明らかにする.加えて,実際に移行した買い物行動に着目することで,(2)商品の特徴による移行要因を明らかにすると伴に,(3)サイバースペースへと移行した買い物行動の実態と(4)その進展可能性を明らかにする.