土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
和文論文
都市内の小地域特性を考慮した交通身体活動量の経年変化とその要因分析
松中 亮治大庭 哲治中川 大井上 和晃
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2013 年 69 巻 3 号 p. 216-226

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抄録
 本研究では,全国PT調査データを基に個人の移動時の身体活動量を算出した上で,1,716の都市内小地域を対象に整備したデータベースを用い,都市内における空間的な位置や公共交通整備状況,商業特性等の小地域特性と,年齢や自動車利用環境等の個人属性の両側面から,それらが交通身体活動量に及ぼす影響を分析した.
 その結果,中心市街地に属する小地域では,徒歩や自転車の移動が多く,経年的な活動量の減少幅も小さい一方で,郊外市街地では商業や公共交通の整備状況によって,特に高齢者の交通身体活動量に顕著な差がみられること,また,交通行動と密接に関連する個人属性と比較しても,小地域特性が交通身体活動量に与える影響が十分に大きく,鉄道駅の近接性及び運行頻度と交通身体活動量との因果関係が近年特に強くなっていることを明らかにした.
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© 2013 公益社団法人 土木学会
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