2014 年 70 巻 5 号 p. I_1119-I_1125
都市高速道路である首都高速道路・阪神高速道路は,平成24年1月に均一料金から対距離料金に移行した.本研究では,ETC利用を前提とした対距離料金制度に基づく料金設定について検討する.都市高速道路の料金水準の変更は,交通需要に影響を与える.このため,検討のために,交通需要推計を内生化した需要変動型の交通量配分モデルを用いる.また,都市高速道路の対距離料金制度導入に伴う特徴的な交通現象である乗り継ぎ交通を考慮する.このとき,経路交通量に関する解の一意性が保証される確率的利用者均衡配分を用いる.本研究では,需要変動および乗り継ぎ交通量を考慮可能な交通量配分モデルを用いて,都市高速道路の対距離料金制の料金設定について検討する.