2014 年 70 巻 5 号 p. I_559-I_568
国道4号上の2区間(約31km及び19km)で1年間に取得されたプローブ旅行時間データを用い,データの取得状況と旅行時間信頼性指標値の信頼度との関係を分析した.具体的には,仮想的にプローブ旅行時間データが部分的に取得できていないことを想定した標本データセットを作成し,これから算定される旅行時間信頼性指標の標本値と真値との差を分析した.この結果,一定の信頼度で旅行時間信頼性指標値を算定するために必要となるデータ取得日数に関し,次の知見を得た.旅行時間のばらつきの大きな区間では,必要なデータ取得日数は多くなる.旅行時間のばらつきの大きな区間では,欠測区間長割合が大きくなると,必要なデータ取得日数は増加する.評価対象日数が増加すると,必要なデータ取得日数が評価対象日数に占める割合は概ね減少する.