抄録
高齢化とともに自動車を運転できなくなる者の増加が懸念されており,自動車以外の移動手段を確保する必要性が指摘されている.一方でモータリゼーションの発達は人々の生活を豊かにしてきたと同時に,元々地域に根付いていた公共交通の利用を減少させ,公共交通衰退へ追い込んでいる.そこで現在一部地域で導入が見られるモビリティサービスに着目し,利用意向とその要因について相対的・定量的に分析した.その結果,1) 地域属性よりも個人属性の方が利用意向の要因として大きく寄与する傾向にあること,2) 利用促進に向けてどのような対策を行った場合でも,モビリティサービスを利用しないと回答した者が一定数存在し,今後のモビリティサービス利用において利用する者・利用しない者の二極化が発生する可能性があること,などが明らかとなった.