抄録
本研究は,観光・レジャーを旅行目的とした訪日外国人旅行者の都道府県への訪問の組み合わせである訪問パターンの特性把握を目的としている.分析では,観光庁が実施した「訪日外国人消費動向調査」データを用いながら,潜在クラスモデルによって類似性から集約される訪問パターン導出を試みた.複数設定したクラス数それぞれの推定結果におけるモデル全体の説明力をAIC値,BIC値によってチェックした結果,24クラスの設定が最も妥当と判断できた.さらに,導出されたクラス別構成比率と主要国籍・地域,旅行形態,旅行時期,訪日回数などの各要因との関連性について一般化χ2乗検定によって明らかにするとともに,訪問地からみた主要マーケットの特徴について明らかにした.