抄録
近年,国民の健康状態を向上させるため,生活習慣病の予防や心身機能の維持・改善に繋がる居住・社会環境の整備が提唱されている.本研究では地域環境等の諸要因と,心身の健康状態の因果関係を明らかにすることを目的する.なおwebアンケート調査を実施し,身体的・心理的健康状態に対する自身の評価の他に,地域環境に対する評価・生活習慣及び個人属性等を質問している.その中でも,BMIと健康関連QOLそれぞれを身体的健康状態・心理的健康状態の代理指標とし,その実態を定量的に把握した.また,地理情報を加えて因果関係モデルを作成した.その結果,地域環境として公共交通と公園の整備が心身の健康状態に間接的に影響を与えることが明らかとなった.また,健康に関する意識が心身の健康状態の向上に間接的な影響があるという結果が得られた.