土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
土木計画学研究・論文集 第34巻(特集)
救急車プローブデータを活用した到達圏域の把握と道路改善箇所の検討
薄井 智貴長野 佑哉山本 俊行森川 高行
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2017 年 73 巻 5 号 p. I_673-I_682

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抄録

高齢化とともに救急車の出動件数は増加しており,現場到着までの所要時間,医療機関等への収容時間も増加傾向にある.安心して過ごせる街づくりのためには,救急医療の迅速な対応が必要不可欠であり,そのための道路網の整備や救急施設の効率化などが急務となっている.本研究では,岐阜県東濃地方において,救急車の走行履歴データ(プローブデータ)を収集し分析することで,救命率向上に向けた救急搬送のための道路整備計画の提案手法を検討する.具体的には,救急車の緊急走行時のリンク旅行時間データベースを構築し,現場までの到着時間を把握するとともに,ダイクストラ法を用いた救急車到達圏域マップを作成した.作成したマップより,救急車の速度低下箇所や到達遅れ地域を把握し,道路改善必要箇所とその改善効果について検討を行った.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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