土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
和文論文
街路の形態的特性に基づく媒介中心性と形成年代との関係性に関する研究
髙野 裕作佐々木 葉
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 74 巻 3 号 p. 183-192

詳細
抄録

 現在の都市空間を構成する街路は,近代化以前から存在する道筋や都市計画によって建設された街路,スプロールによって自然発生的に形成された街路など様々な形成時期,経緯によるものがある.またそれらは幹線道路や近隣商店街,住宅街の区画街路など多様な利用特性を有しており,これらの関係性を明らかにすることは今後の街路整備,都市計画を検討するうえで,有用であると考えられる.
 本研究では東京の都市拡大によって市街地が形成された目黒区・渋谷区を中心とした地域を対象として,旧版地形図の分析より個々の街路の形成年代を,Space Syntax理論を用いて経路としての利用特性(媒介中心性:Choice)を分析し,これらの関係を相関比を用いて明らかにした結果,形成年代の古い街路が主に近隣スケールにおいて媒介中心性が高いことが明らかとなった.

著者関連情報
© 2018 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top