抄録
パーソントリップ(PT)調査は,実施が10年に1度と,データ利用時には調査時点とは状況が大幅に異なってしまう可能性がある.一方で,携帯電話の普及と共に,端末に搭載されたGPS機能を用いたリアルタイムなデータ取得技術が発展してきたが,個人情報保護の観点から交通手段や目的,個人属性等が不明であることが問題点として挙げられる.本研究では,お互いの欠点を補うため,両データを融合し,リアルタイムに交通需要を予測する手法の開発を目的とする.本稿では1日の人々の移動を表したPTデータと携帯電話GPSをベースとした滞留人口データを,エントロピー最大化手法によりデータ融合し,より精度の高い交通情報データを生成するモデルを構築した.構築したモデルは,PTデータのみによるOD交通量と比較することで提案手法の有用性を検証した.