2018 年 74 巻 5 号 p. I_129-I_139
大河川近傍に位置する小学校では,河川はん濫に対する避難方法について検討する必要がある.わかりやすい情報に基づく素早い意思決定を可能とする実効性のあるタイムライン作成が求められている.
そこで本研究では,洪水予報河川の直近にある小学校を対象に校外避難も含めたタイムラインを提案した.タイムライン構築にあたっては,避難訓練を繰り返し行うことで,より迅速な避難方法を考えるとともに,教員や保護者へのアンケートも加味した.提案したタイムラインの策定プロセスは同様の条件に立地する他の小学校への展開も考えうるものであることを述べた.