2020 年 75 巻 6 号 p. I_101-I_108
大河川近傍に位置する小学校では,素早い意思決定を可能とする実効性のあるタイムライン作成が求められている.本研究では,洪水予報河川の直近にある小学校を対象に新たに開業した大型商業施設への避難を組み込んだタイムラインの構築を検討した.避難訓練を繰り返し行うことで,より迅速な避難方法を考えるとともに,保護者へのアンケートでお迎え時間や避難場所に関する意見を集約した.地域の変化に対応したタイムライン改善を考えるためのひとつの実践結果を示すとともに,小学校における洪水タイムライン作成のための課題について整理した.