土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
土木計画学研究・論文集 第39巻(特集)
マクロ計量経済モデルMasRACによる税率と税収を考慮したインフラ投資効果予測
川端 祐一郎鈴木 舜也藤井 聡
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2022 年 77 巻 5 号 p. I_225-I_241

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抄録

交通インフラ投資と税率変動についての一体的な将来予測を可能とし,かつより正確な税収評価が可能なモデルを構築すべく,交通インフラの整備によってもたらされる効果を総合的に評価できるモデルシステムであるMasRACを改善した.税率を外生的に操作可能とするため,消費税,法人税,所得税の基幹3税を内生化し,それらの経済・財政への波及経路を構築した.また,構築したモデルを用いて,消費税率,法人税率を外生的に操作した際の主要変数の挙動を確認し,消費に対する影響を考察した.その結果,消費税の減税は消費の増加を強く促し,法人税の増税は消費税と比較して劣るものの,消費の増加に波及する可能性が示唆された.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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