土木学会論文集D3(土木計画学)
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和文論文
譲り挙動を考慮した単路部二段階横断施設の適切な設置間隔に関する分析
足立 国大鈴木 弘司
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2022 年 78 巻 1 号 p. 1-12

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抄録

 本研究では,ドライバーの譲り挙動を考慮した交通流シミュレーションを用いて,交通状況,道路階層,沿道立地に応じた単路部二段階横断施設の設置間隔の分析を行うことで,横断者の横断機会を増やし,かつ自動車交通の円滑性を阻害しない同施設の設置条件を検討した.その結果,幹線道路では,自動車交通量が100台/時/方向以下や,横断歩行者交通量が100人/時/方向以下であれば,二段階横断施設を50mの間隔で設置可能であるなど,従来の横断歩道の設置条件の目安値よりも短い間隔で横断施設の設置可能性を有することを示した.また,制限速度が低い非幹線道路では設置間隔が50mでも幅広い交通量条件で適用できることを確認した.さらに,横断需要が集中するバス停付近に二段階横断施設を設置する場合,100mの設置間隔が望ましいことを示した.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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