2022 年 78 巻 1 号 p. 13-23
「居心地が良く歩きたくなるまちなか」形成に向けて,都市公園は交流・滞在拠点としての役割が求められており,その都市公園の整備・管理にあたっては,都市再生推進法人が担い手のひとつとして期待されている.そこで本研究は,全国に先駆けて,都市再生推進法人等がPark-PFI制度を活用して都市公園の整備・管理を実践する和歌山市本町公園を対象とし,和歌山市に奉職した筆者による経験,文献調査及びヒアリング調査に基づき,本町公園を核とした官民連携まちづくりの展開実態,課題及び今後の方策を明らかにした.具体的には,1)筆者を中心とした“ウォーカブルなまちづくり”のための統合的戦略の企画・推進,2)まちづくり計画区域立案に込めた行政の意図,3)まちなか回遊性向上,賑わい創出等に資する官民連携体制構築の実態や工夫点を示した.