2023 年 78 巻 5 号 p. I_107-I_117
日本では,高度経済成長期以降に整備された道路インフラが急速に老朽化しており,これからの社会において安全かつ持続的な道路ネットワークの維持が重要な課題となる.しかし,地方を中心に行政の財源が逼迫していることを踏まえると,持続可能な道路管理を行うためには維持修繕費用を低減させる手法の確立が必要となる.そこで本研究では,山梨県甲府都市圏内の橋梁を対象とし,はじめに橋梁劣化の将来予測を行うことで長期的な維持修繕費用を推計した.さらに,一般道路から耐荷性の高い高速道路へ経路誘導することによる一般道路の維持修繕費用低減の可能性について検討した.