2022 年 78 巻 6 号 p. II_118-II_129
COVID-19を契機にリモートワーク化などの活動のオンラインシフトが進展し,これを踏まえて今後の都市計画を行うためには,どのような個人がシフトしたのかという基礎情報が必要となっている.その際に,各活動の場所は相互に連関していると考えられるため,個人の1日の活動場所の変化の全体像を捉えることが重要である.そこで本研究では,独自のアンケート調査を用い,個人属性群ごとに各活動の実空間,オンラインでの活動時間を算出し,それを説明変数としたクラスタ―分析を行った.結果として,仕事と私事活動の両方においてシフトが進んでいる群だけでなく,特定の活動のみシフトしている群があるなど,オンラインシフトには複数のパターンが見られることが明らかとなった.