2022 年 78 巻 6 号 p. II_315-II_326
本研究は土木計画学における障害者や高齢者に配慮した社会基盤整備に関する研究(バリアフリー計画学と示す)の約半世紀の到達点ならびに新たな射程(課題)を明示することを目的とする.(1)既往研究のレビュー,(2)障害当事者運動との関係,(3)法的枠組みからみた課題,そして当事者研究を補助線に(4)ダイバーシティとインクルージョンの4つの側面から課題を抽出した.その結果,バリアフリー計画学は,社会基盤整備の全体最適化手法に対置する新たな計画論の端緒となったが,今後の新たな射程としては,人,空間,時間の多様性を重視した,参加のデザインや質の充足をめざした共創デザイン論,そして社会システムとしてのバリアフリー計画の主流化であるとした.