2023 年 79 巻 15 号 論文ID: 22-15006
本論文では,実験計画法に基づく数値実験により,鉄筋コンクリート(RC)はりのせん断破壊挙動のばらつきを再現するとともに,分散分析と応答曲面法をそれぞれ適用することで,RC はりのせん断破壊における挙動のばらつき要因を定量的に検討する.はじめに,RC はりの 4 点曲げ試験に対して,直交配列表を用いた 4 元配置数値実験を行い,実験と同様のせん断破壊における挙動のばらつきを再現する.次に,数値実験の結果に対して分散分析を適用することにより,RC はりのせん断破壊における挙動のばらつき要因を定量的に示す,さらに,応答曲面法を用いて同様の検討を行い,RC はりのせん断破壊における挙動のばらつきは,コンクリートの材料強度の違いが要因であることを定量的に示す.