2023 年 79 巻 15 号 論文ID: 22-15034
CFRP 板の四点曲げ変形に対してデジタル画像相関法による解析を行い,らせん積層を含む3種類の積層構成についてひずみ分布を比較検討した上で,らせん積層 CFRPの変形挙動を検討した.直交積層と疑似等方積層が梁理論に従った分布を示すのに対して,らせん積層は梁理論によるものとは異なる特異な分布を示した.特に,曲げ支間において上縁で負のせん断ひずみと下縁で正のせん断ひずみを生じ,最大で 10000μ以上の非常に大きな値を示した.等価的に,曲げ支間での最大主ひずみベクトルは上縁および下縁で斜め方向を向いており,板厚中央面に対して対称の分布を示した.