2023 年 79 巻 15 号 論文ID: 22-15040
著者らはこれまでに,変位と幾何学的長さに異なる次元を設定することで,重力場において実規模構造と同じ材料を用いた縮小模型実験に適用できる相似則を提案した.また,片持ちばりに対する実験および数値解析的検討から提案相似則の妥当性を検証したが,提案相似則の理論的根拠は不明のままであった.本研究は,はりのたわみに関する支配方程式から提案相似則を理論的に導出したものである.また,縮小模型と実規模構造物の荷重-変位関係が弾性範囲において一致することから,弾性応答と弾塑性応答を関連付けるエネルギー一定則を適用し,実規模構造物の弾塑性変形量を推定する方法を提案した.