2023 年 79 巻 17 号 論文ID: 23-17053
風応力作用下の水表面では,風波を伴わない場合においてもストリークが形成される.この形成機構について,現地観測と数値計算によって検討を行った.渡良瀬遊水地脇の谷田川での観測動画解析から,このストリークが時空間的に比較的安定していることが示された.著者らの既往研究では,類似したストリーク下で風向と直角方向に周期的な水平流速分布が得られており,rigid-surface modelによるLESでも同様のストリークと縦渦が形成されているが,観測結果よりも水平動揺が大きく,時間平均操作が困難であった.観測写真からは,高速ストリーク内で水位低下も生じており,LESの水表面境界条件において横断方向に周期的な高速流と水位低下を与えると,水表面ストリークと縦渦は時空間的に安定性が向上した.