2023 年 79 巻 18 号 論文ID: 23-18082
本研究では,逆三角形型振り子の背後遊水域に設置した反射壁の幅による振り子の運動特性と発電効率の上昇に有効な幅を検討する三次元実験を実施した.その結果,三次元条件における振り子の固有周期は二次元条件の値より小さくなることが確認された.反射壁を設置した場合,二次元と同様に,定常波の節の位置で発電効率が最大となり,比較的短い入射波周期において発電効率が高くなることが判明した.反射壁の幅は小さくなるにつれて反射壁前面の定常波の形成が弱まり,節と腹の位置における効果は少なく,振り子の設置場所によって反射壁なしの条件より発電効率が低下する傾向があった.本実験において反射壁の幅が振り子の幅より1.5倍以上になると反射壁なしの条件より発電効率を向上させる可能性が示された.