2023 年 79 巻 20 号 論文ID: 23-20037
近年,ライフスタイルの変化・多様化が進む中で都市の賑わいを把握するためには,施設数や人口とい った都市の静的な特性だけでなく,来街者の多様性や流動性など,動的な特性を考慮して多面的に考慮する必要がある.そこで本研究では,連続観測が可能で,性年代等の属性も利用可能なデータであるモバイル空間統計を用い,メッシュごとの属性の多様性と集積を群集繁栄度指数に適用することで賑わい指標を算定した.この指標を都市の賑わいを表すものとして算出し,コロナ禍で大きく行動が変化した期間に提案指標を適用してその変動を確認し,メッシュによる違いを明らかにした.また,各メッシュの都市機能や経済性との関係性を分析し,提案する賑わい指標との相関から,都市の活性度を表す指標として利用することの意義を明らかにした.