土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(土木情報学)論文
衛星画像を用いた堤外地バイオマス量推定に対する簡易な植生分類方法の提案
小笠原 雅人桑原 祐史
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2023 年 79 巻 22 号 論文ID: 22-22010

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抄録

 近年,集中豪雨の発生頻度は上昇している.日本の河川は急勾配で延長は短く,流域面積も小さい.このため洪水リスクが高く,防災対策の基礎として河道形状や被覆の把握は不可欠である.環境面に注目すると,国内一級河川では河川水辺の国勢調査により環境基図の作成が行われている.緑量を定量化したバイオマス量の変化は防災と環境の両面の諸対策を講ずる上での基礎資料(粗度に注目した流下機能の変化,CO2吸収の点での緑量変化など)として活用できると考える.本研究では全国の一級河川を対象にバイオマス量推定と長期変遷(約40年)の分析を目指し,光学衛星画像から草地と樹林を簡便に抽出する方法を工夫した.検討の結果,データの量子化レベルや季節に着目して緑地(草地・樹林)の抽出方法を工夫する事により実用に優れた簡易な方法を提案した.

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