2023 年 79 巻 22 号 論文ID: 22-22025
イベント時や通勤時間帯に群衆の人数を計数することは,事故を未然に防ぐために重要である.近年,深層学習の高速化・高精度化により,画像から手軽に人数を計数する手法が開発されている.しかし,群衆の撮影条件は多様であるため,動画像中の人物のサイズやオクルージョンの度合いで人物の映り方も多様となる.そのため,1つの計数手法で様々な条件下の群衆の人数を正確に計数するのは困難である.そこで,群衆を撮影する場面と条件を類型化し,各場面と撮影条件における群衆の状態に最適な人数計数手法を適宜切り替えることで,一定の精度を担保する計数手法を確立できると考えた.本研究では,各場面に対して4種類の人数計数手法を適用し,場面ごとに最適な手法を切り替える必要性の高さと適用手法の切り替えに向けた課題を明らかにした.