土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
論文
空間的応用一般均衡分析による高規格幹線道路整備の長期ストック効果の年代別考察
小俣 元美原野 崇佐藤 啓輔横山 楓片山 慎太朗定金 乾一郎小池 淳司
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2023 年 79 巻 7 号 論文ID: 22-00023

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抄録

 本稿では,道路整備のストック効果把握の一環として,空間的応用一般均衡(SCGE)モデルを用いて,最初の開通から半世紀を経た全国の高規格幹線道路整備が地域経済に与えた長期的な効果とその変遷を検証する.分析の結果からは,これまでに段階的にネットワーク整備がなされた結果として,付加価値額変化では,関東・甲信越から中国地方にかけての本州エリアを中心に大きな効果が帰着している傾向にあることが分かり,このような地域の産業活動の日本経済全体の成長への貢献が確認された.一方,便益をみると,全国に広く正の効果が帰着しており,国土の均衡ある発展に高規格幹線道路が貢献していることが確認できた.

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