2024 年 80 巻 20 号 論文ID: 24-20036
近年,AI カメラやミクロ交通シミュレーションを活用した交通流解析が進展している.本研究では,観測地で車両判別を行うエッジ AI を利用し,リアルタイムで渋滞予測を可能にする機械学習モデルを構築した.札幌市新川 IC を対象に,ミクロ交通シミュレーションを近似する機械学習モデルを構築し,エッジ AI の車両判別精度が渋滞予測に与える影響を評価した.NN と LGBM を用いて学習モデルを作成し,車両判別精度のばらつきによる予測精度の変動を分析したところ,ばらつきがある場合は LGBM が NN を上回る性能を示した.またミクロ交通シミュレーションの代替として機械学習モデルを用いることで予測時間を大幅に短縮できることが確認された.今後はさらなる精度の向上が課題となる.