2025 年 81 巻 16 号 論文ID: 24-16150
一般的な沖積河道にあっては,洪水の規模に応じて流路は様々な変化をする.しかしながら,土丹が露頭した河川では,大洪水時に土丹に流路が深く刻まれ固定化し,河道の維持管理が困難な状況が起こる.このような状況に陥らないためには,流路の固定化の兆候を早期に見出すことと流路の固定化が進行するメカニズムを明らかにし,固定化が進行するのを回避・防止することが重要である.本研究では,多摩川で見られる土丹露頭による流路固定化のメカニズムを明らかにし,土丹露頭河道の保全対策のあり方について考察を行った.