2025 年 81 巻 18 号 論文ID: 25-18107
表層型メタンハイドレート(MH)掘削時は,海底面付近に賦存するMHを海水や泥などとともに揚収し,船上にてMHと泥水を分離した後,不要な泥水を掘削跡窪地へ海中排出することが想定される.過年度,海中排出による濁りの影響検討のため,模擬泥の中国カオリンと実際の深海底泥を使用した泥水投入実験を実施した.その結果,深海底泥に含まれる鉱物特性や有機分が起因していると考えられる沈降挙動の差異が見られ,淡水と海水では沈降特性が変化することも示唆された.本研究では,深海底泥を用いた泥水投入実験を実施し,海中における濁りの沈降拡散特性の把握を試みた.その結果,排出先の媒体が淡水と海水では投入後の泥水の長期沈降挙動に差異があること,また最終的に排出されるMH掘削泥水の塩分濃度が汚濁拡散に影響をおよぼす可能性が示唆された.