土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造)
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和文論文
粗骨材の収縮特性の評価に関する検討
山田 宏片平 博渡辺 博志
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2012 年 68 巻 1 号 p. 63-71

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抄録
 ひずみゲージを用いて粗骨材自体の乾燥収縮率を測定することで,種々の粗骨材の乾燥収縮特性の実態を把握するとともに,その測定手法が測定結果に与える影響について検討した.粗骨材粒子の乾燥収縮率の測定結果の有用性を確認するため,各粗骨材粒子を複数個測定した乾燥収縮率の平均値とコンクリートの乾燥収縮率との相関性も検討した.
 その結果,粗骨材粒子の乾燥収縮率は,ひずみの方向依存性や体積表面積比の影響よりも,粒子間でのばらつきの程度の方が大きいことを明らかにした.また,粗骨材粒子の乾燥収縮率の平均値とコンクリートの乾燥収縮率の間には,高い相関性が認められた.このことから,ひずみゲージを用いて測定した粗骨材の乾燥収縮率の平均値は,コンクリートの乾燥収縮率を推定するひとつの指標になり得ると考えられる.
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© 2012 公益社団法人 土木学会
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