抄録
水中不分離性コンクリートを用いたRC構造物の海中環境下における耐久性を検証するため,模擬海水中で作製したRCはり試験体と円柱供試体を東京湾の水深5mの海底に設置して,曝露20年後までその性能,RCはりの曲げ耐力,鉄筋の腐食,圧縮強度等のコンクリートの物理的性質,塩化物イオン量等を調査した.その結果,海中曝露20年経過後も,コンクリートの圧縮強度,ヤング係数等は暴露前と比べて同等かそれ以上で,また,RCはりの曲げ耐力は曝露前に比べて1.05~1.13倍であった.さらに,RCはりの曲げ耐力の将来予測と腐食ひび割れ発生時期を検討した結果,寿命(供用開始から腐食ひび割れ発生までの期間)は50年を上回り,水中不分離性コンクリートを用いた海中RC構造物は満足できる耐塩害性を有することが明らかとなった.